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ノア式予習シリーズ学習法 6年国語 6年上第8回基本問題 問四解説

【問四】
 
傍線④「鞄の重さに気がついた」とあります。
 
玲香はどのようなことに気が付いたのでしょうか。
 
鞄の中には何が入っていたのか、文章を読み進めていくと、
 
69行目から71行目「この鞄の中には、わたしの子どもじみたわがままや、
 
愚かな優越感が、いっぱいはいっているの。自分の反省と、
 
姉への罪ほろぼしのために、わたしはずっとこの鞄を持ち続けたわ」とあります。
 
そして、「子どもじみたわがままや、愚かな優越感」とは何か、
 
文章をたどっていくと、39行目から40行目「姉の持つ物が、なんでもすてきに見えて、
 
この鞄も欲しくてたまらなかったの。」とあります。
 
さらに、47行目から49行目には「姉はとうとう、わたしに負けてこの鞄をくれたの。
 
そのときの姉の悲しそう目、今でも覚えているわ、はっきり」とあります。
 
また、傍線④の直前には『玲香ちゃん。わたしはやっと、じぶんだけの鞄を探しにいけそうよ。』
 
という姉の言葉があり、これを聞いたから「鞄の重さに気がついたの」です。
 
つまり、「鞄の重さ」とは姉の持っている物を欲しがり、不愉快な思いをさせ、
 
傷つけてしまったことに対する「自分への反省と、姉への罪ほろぼし」なのです。
 
このことから、イとオの選択肢が適切であることがわかります。
 
ア ×
 
55行目から56行目「鞄の中に、奪ったものをひとつひとつ詰めていったの。」とあるので、
 
この鞄の中には「奪ったもの」がつめられているとも言えます。
 
しかし、ここで玲香が思う鞄の中身とは、
 
69行目から71行目「わたしの子どもじみたわがままや、愚かな優越感が、
 
いっぱいはいっているの。」です。
 
ウ ×
 
姉が外国に嫁いでいく原因が玲香にあるとは、
 
この文章の中では読み取ることは出来ません。
 
エ ×
 
「知識も豊富なのは姉のおかげだということ。」ありますが、
 
鞄の中身は69行目から71行目に書かれている通り、
 
玲香の「自分への反省と姉への罪ほろぼし」であり、
 
このようなプラス感情は考えられません。
 
 
答え: イ・オ