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ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 情景描写に注目する

国語の物語文において、登場人物の心情を把握するときに、
 
大きな手掛かりとなるのが情景描写です。
 
情景描写とは、小説などにおいて、物語の特定のシーンの
 
光景や有様などに関する記述のことです。
 
この情景描写は、ただ単に場面ごとの光景を詳しく描いているのではなく、
 
そこに登場人物の心情の変化が暗示されているということを覚えておきましょう。
 
例えば、「どんよりした雨雲がきれ、太陽は西の空に輝いた。
 
風はやみ、みかん色の陽が穏やかに町を照らした。
 
とりのこされた水滴があちこちに光を散らした」(5年上第4回基本問題)
 
とあれば、これは、雨がやんで、日が射したということを伝えるだけでなく、
 
登場人物の気持ちがマイナス感情からプラス感情に変化したことが読み取れます。
 
つまり、雨から晴れという周りの風景を登場人物の気持ちに置き換えているのです。
 
そして、このように心情が変化した理由というものが、
 
文章をたどっていけば、必ず書いてありますので、
 
原因と結果でとらえるようにしましょう。
 
そして、このような詳しい情景描写は、物語文において、
 
大きな山場(クライマックス)であることが多いので、
 
この部分の登場人物の気持ちを正しく読み取ることが、
 
全体の内容把握に深く関係することを忘れないようにしましょう。