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ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 会話文から心情を理解する

中学受験の国語において、物語文の読解で
 
最も大切なことは、登場人物の気持ち、
 
つまり、心情を理解するということです。
 
心情を理解するのあたり、一番の大きなヒントになるのは、
 
会話文です。会話文のやりとりと登場人物の動作から、
 
その場面でどんな心情でいるのかを考えていきましょう。
 
以下の会話文を例に挙げてみます。
 
「おとうさん、わたし・・・」
 
ことばをくぎりくぎり、幸枝は言った。
 
「なにも言わなくていい。」
 
と父はおだやかにわらった。
 
「おまえの気持ち、とうさんには、よくわかっているよ」
 
しばらく、幸枝は、父のひげのこいほおを見つめていたが、
 
こっくりうなずいた。(5年上第3回基本問題)
 
この「こっくりうなずいた。」時の
 
幸枝の気持ちを以下の選択肢から最も適切なものを選びます。
 
ア 責任感
 
イ 優越感
 
ウ 親近感
 
エ 信頼感
 
オ 不信感
 
この文章を読むと、おだやかにわらった父に対して、
 
幸枝は「こっくりうなずいた」と分かります。
 
つまり、幸枝の気持ちはプラス感情だということが分かりますから
 
オ 不信感というのは外さなくてはなりません。
 
そして、もう一歩深く考えてみると、
 
父の「なにも言わなくていい」という言葉に対してうなずいているわけですから、
 
父は自分のことを分かってくれているんだ。という気持ちでいることが分かりますね。
 
これらのことから考えると答えは、エ 信頼感
 
だということが分かります。
 
このように、登場人物の気持ちを考えるときは、
 
その時の心情がプラスなのかマイナスなのかをまず考え、
 
会話文や動作を表した表現をていねいに追っていくようにしましょう。