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ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 枕詞(まくらことば)

短歌の表現技法の中でも独特なもののひとつとして、
 
枕詞(まくらことば)があります。
 
枕詞とは、いつも決まった言葉の上につく修飾語で、
 
特定の意味は持ちませんが、
 
言葉のリズムを整える働きをします。
 
例えば。「たらちね」という言葉は、
 
「母」という言葉を修飾する枕詞です。
 
「たらちねの 母が釣りたる 青蚊帳を 
 
すがしと寝ねつ たるみたれども」(長塚節)
 
というように使われます。
 
つまり、「たらちね」と「母」をセットで覚えるようにしましょう。
 
この句の意味は、「老いた母が青蚊帳は少したるんでいたけれど、
 
何かすがすがしく感じられ、私は安らかに眠ることができた」
 
という意味になります。
 
「たらちね」という枕詞をつけることにより、
 
母への思いが強く伝わり、印象が強くなります。
 
この「たらちね」の他にも、覚えておくべき枕詞がいくつかあります。
 
「ひさかたの」 光・空・天を修飾する枕詞です。
 
「あをによし」 奈良を修飾する枕詞です。
 
「ぬばための」 黒・夜・髪を修飾する枕詞です。
 
短歌の問題の中には、「次の短歌の中から枕詞を抜き出しなさい」
 
というような出題が多くありますので、
 
それぞれの言葉と、どの言葉を修飾しているのかを
 
正しく覚えるようにしましょう。