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ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 短歌における倒置法の効果

短歌は、「五・七・五・七・七」三十一音のという少ない言葉で
 
作者が感動した情景を詠みあげています。
 
短い言葉を効果的に使うために、様々な表現技法が使われています。
 
その中でも、倒置法で前に出された言葉、倒置法でない場合は、
 
句切れや結句の言葉に感動の中心がある場合が多くあります。
 
倒置法とは、言葉の順序(主語と述語、修飾語と被修飾語)
 
を入れ替えて、言葉の意味を強めたり、
 
調子をよくしたりする表現技法です。
 
つまり、作者は、自分の感動の中心である言葉にこの表現技法を使い、
 
読者に強い印象を与えようとしているのですね。
 
「馬鈴薯のうす紫の花に降る雨を思へり都のあめに」(石川啄木)
 
この短歌では、「雨を思へり都の雨に」という部分で語順が入れ替わり、
 
倒置法が使われていることが分かります。
 
「東京のまちに、今、雨がしとしと降っている。ああふるさとにいたとき、
 
いまごろは馬鈴薯の花が咲き、そこへ雨が降っていたな」
 
という意味になりますね。
 
つまり、作者は、ふるさとの雨を思い出しているという部分が
 
感動の中心となっているのです。
 
このように、どのような表現技法が使われているのかに中止して、
 
感動の中心を正しくとらえるようにしましょう。