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ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 景色を歌った短歌

短歌は、作者が見た景色についての感動を歌ったものが多くあります。
 
景色を歌った短歌では、作者の眼の動きが泊まり、
 
心ひかれて、じっと見つめているものは何か、
 
どんな感じなのか、そして、どのような情景なのかを
 
じっくり考える必要があります。
 
「ゆく秋の大和の国の薬師寺の塔の上なるひとひらの雲」
 
(佐佐木信綱)
 
この短歌では、結句に「ひとひらの雲」という言葉が
 
体言止め(結句を名詞で終わらせる)
 
という表現技法が使われています。
 
つまり、この部分が感動の中心であり、
 
作者は、空に浮かんでいる、ひとひらの雲を
 
じっと見つめていることが分かりますね。
 
「晩秋の大和の国の薬師寺で、美しい三重の塔を見上げていると
 
その塔の上には、澄み切った青空に一片の白雲が静かに浮かんでいる」
 
という意味になりますが、ここから考えてみても、
 
作者の感動の中心は、三重の塔ではなく、
 
白い雲だということが分かりますね。
 
秋のすがすがしいイメージを頭の中で想像してみましょう。