ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 5年上第13回随筆文 基本問題ポイント
出典 向田邦子「字のないはがき」
本文のポイント
随筆文とは、筆者が見たり、聞いたり、体験したことの事実を題材にして、
形式にとらわれずに、自由に考えや感想を書きつづった文章のことです。
取り上げる話題によってさまざまな文章形態がありますが、
筆者の「体験」と「考え、感想」を分けて、
本文の内容を整理することが何より大切になります。
手紙をテーマに、筆者のふたつの思い出をつづっています。
初めて親元をはなれて女学校に通う十三歳の筆者への父親からの手紙。
そして、戦争中、疎開していた小学校一年生の妹から届く
「字のないはがき」これらの思い出に共通するのは、
日ごろの「暴君」ぶりとはまったく違う、
父親の子供たちに対する深い愛情です。
普段の生活では、子供たちにやさしさや愛情を表すことが不器用だった
父親の本当の気持ちを垣間見て理解へ至る筆者の気持ちを中心に考え、
読み進めていきましょう。
また、この随筆文は、太平洋戦争真っ只中だった頃、
筆者がまだ子どもだったころの出来事を思い出して、
現在の自分の心境と重ね合わせ書き綴っています。
どの部分が当時の心境なのか、
そして、どの部分で現在の心境を描いているのかを
考えながら注意深く読み進めていきましょう。