ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 5年上第4回基本問題 問二解説

比喩表現に注目し、そこに主人公の心情を
どのように表しているのかを問う、
選択肢の問題です。
【問二】
8行目にある「カサブタ」は実際のケガからできたものだとわかります。
9行目に「キズをちゃんとなおしてくれる」とあります。
この保健室の先生の言葉をおにいさんとのやりとりによって
心が癒されたミオは72行目から75行目でもう一度思い出します。
「ヒトってすごいよね・・・だからカサブタ、とっちゃダメ。
保健室の先生はどうしてわかったんだろう。」と。
つまり、実際のケガを心の傷にたとえた
比喩表現として使われていることがわかります。
ア たとえ、誰かを傷つけるようなことをしてしまっても、
別の人を助けることで、その罪悪感は軽減されるものだということ。 ×
カサブタは傷を治すものであって、すり替えるものではありません。
「罪悪感は軽減される」という表現は本文の内容とは違っています。
さらに、心が傷ついているのはミオであって、
「誰かを傷つける」という書き方もふさわしくありません。
ウ たとえ心が傷つくことがあっても、心がカサブタでおおわれ、
心を守りながら傷を治すものだということ。 ×
「心がカサブタでおおわれ」という表現は
明らかにふさわしくないことがわかります。
エ たとえ転んでひざをすりむいても、やがてカサブタができ、
傷は少しずつでも治るものだということ。 ×
転んでできた傷についてしか書かれていないので、
比喩表現になっていません。これも明らかに違います。
イ たとえ心が傷つくようなことがあっても、
その心の傷をいやしてくれるようなできごとに必ず出会うものだということ。 ○
「傷をいやしてくれるような出来事」
これがミオにとってのおにいさんとの出会いであり、
カサブタの比喩であることがわかります。
答え: イ