ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 5年上第9回基本問題 問七解説

【問七】
83行目から85行目にある、「「雨降りだから、仕方がないよ」吉川がいった。
その声に俺は約束を守ったぞというひびきがなかった。」に対して、
信夫はえらいと思っています。
つまり、自分と吉川を比べた上で、問六の答えにもある通り、
信夫は自分が父親に言われて仕方なくきたにも関わらず、
自分は約束を守ってここにきたつもりでいます。
その上、78行目「みんな、こないじゃないか」とあるように、
約束を守らなかった級友を批判しています。
それに対し、吉川は約束を守ることが当然と考え、
83行目「雨降りだから、仕方がないよ」とあるように、
約束を守らなかった級友を責める気持ちはありません。
この対照的なふたりの心情から選択肢をしぼりこみます。
ア 激しく雨が降っているにもかかわらず、
約束どおりみんなが来ると信じて夜の学校で一人待っていた点。 ×
ウ 学級を代表する立場にありながら、
約束の時間におくれてきた信夫を責めたり悪く言ったりしなかった点。 ×
83行目「雨降りだから、仕方がないよ」という吉川の言葉からも、
約束通りみんなが来るとは信じていません。
この言葉は信夫に対しても同じことが言えると考えられます。
エ 約束を守ることの大切さを、実際に実行してみせることで、
信夫に経験させてくれた点。 ×
吉川は約束を守ることは当然だと考えていて、
信夫に経験させるために守ったわけではありません。
イ 約束を守らなかった級友を悪く言わず、
しかも、自分が約束を守ったことをとくに誇ることもない点。 ○
繰り返しになりますが、吉川は約束を守ることを当然と考え、
約束を守らなかった級友を責めることをしていません。
この二点に対して信夫はえらいと思っているのです。
答え: イ