ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 5年上第14回基本問題 問七2解説

【問七】
2
傍線⑦「遠くでっかい世界を、気持ちのタカラモノを、
日本人はだれも見なくなってしまったのだろうか。」
という部分こそが、筆者の主張であり、
この文章全体のテーマでもあります。
「遠くのでっかい世界」をみることが、
「気持ちのタカラモノ」を見つけることにつながり、
これが今の日本人に失われているものではないか
というとらえ方で選択肢を二つにしぼりこみます。
ア 海や山や川の向こうの遠くの世界を見なくなってしまった
日本人の将来を悲観し、絶望的な気持ちになっている。 ×
素晴らしい入道雲を53行目「(せめて)子供連れのおばさんたちに
気づいてもらいたたかった」とありますが、
「日本人の将来を悲観し、絶望的な気持ち」というほど、
極端な悲観的な考え方ではありません。
イ 遠く大きな世界を見るよう子供たちに
教えてないでいる大人を非難し、その無関心さをなげいている。 ×
アの選択肢と同じく、おばさんたちの行動を残念に思っていますが、
「非難して、無関心さになげいている」
という表現は言い過ぎであり、適切ではありません。
エ かつての日本人は現在と違い、自然を保護し、
視野も広がったのに残念だと思い、昔をなつかしんでいる。 ×
選択肢の中の「なつかしんでいる」という部分に注目します。
すると、本文では昔をなつかしんでいる筆者の様子は
どこにも書かれていません。
ウ 日本人が遠い世界への関心を失っていることをなげき、
そうしたものに目を向ける心の余裕を取り戻すことを願っている。 ○
「遠い世界への関心を失っている」ということが、
17行目から18行目の
「水平線を我々は・・・きちんと見ているのだろう。」
の部分から読み取れます。また、筆者は「遠くのでっかい世界」、
「気持ちのタカラモノ」を見る心の余裕をもちたいものだと
訴えていることから、この選択肢が適切であることがわかります。
オ 自然の破壊が、人々から遠くを見ようとする気持ちを
失わせていることに心を痛めている。 ○
29行目から43行目に「近ごろの日本人はどうもかつてほど
海、山、川の向こうを見ていないような気がする」とあり、
筆者自身、そして友人が海、山、川を
見なくなった理由が書かれています。
このことから、筆者は自然が破壊されたことによって
遠くの景色人々がを見なくなったのではないかと
考えていることがわかります。
答え: ウ オ