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ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 5年上第16回基本問題 問三2解説

【問三】
 

 
なぜ、ひさしが「陸軍病院の傷病兵」や
 
「面会に来た家族らしい人たち」
 
の姿を見かけなかったことにほっとしたのでしょうか。
 
今、ひさしが案内しているのは、
 
リード文(太字のまえがき)からもわかる通り、
 
間もなく戦地へと向かわなくてはならない軍人たちです。
 
戦地に向かうとはどういうことなのか、
 
想像してみましょう。
 
3人の将校たちが、17行目「白衣に軍靴」の
 
傷病兵や面会に来た家族らしい人の
 
姿を見たらどう思うのでしょうか。
 
近い将来の自分たちの姿をみるのではないか、
 
戦地で傷つき、病気になってしまうことへの
 
恐怖を感じるのではないかと、
 
ひさしが心配していることがわかります。
 
だから、ひさしは「それらしい人の姿」がなくて
 
「ほっとした」のです。
 
これらのことからウがいちばん適切であることがわかります。
 
ア ×
 
「ひさし自身が傷病兵の姿に恐れと怯えを感じていたから。」
 
とありますが、16行目から18行目に
 
「ひさしは、ここでよく傷病兵や面会に来た
 
家族らしい人を見かける」とありますので、
 
ひさしが恐れ、
 
怯えているわけではないので適切とは言えません。
 
イ ×
 
「落ち着いて参拝できないと心配したから。」
 
とありますが、
 
将校たちが人がいると気が散ってしまって
 
落ち着いて参拝できないと考える表現は見当たりません。
 
エ ×
 
傷病兵を見た将校たちは、ケガや病気、
 
そして死をおそれるのではないかと、
 
ひさしが気づかっています。
 
決して、戦地で果敢に戦ってほしいとは願っていません。
 
だから、「戦意が鈍る」という表現は適切ではありません。
 
 
答え: ウ