ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 5年上第16回基本問題 問六解説

【問六】
傍線⑤の直前部分に注目します。
59行目「三人の将校が、家族の中で自分だけにしてくれた
別れの意味を考えようとしながら」ひさしの心に
「とりとめのないかなしみ」が湧き出ています。
23行目から25行目で、
ひさしは、三人の将校を戦死者の墓地に気づくことのないように
連れ出さなければならないとあせっています。
この描写からもわかるように、彼らとの「別れ」が
死を意味する永遠の別れであることを、ひさしは理解しています。
三人の将校は心の乱れを見せることなく、
当たり前のように戦地へ赴いていきます。
そんな姿を見ながら、傍線直後61行目
「自分がこれまで知らなかった新たな感情」、
つまり、死と向き合わなければいけない事実があることを知り、
ひさしは深い悲しみを感じています。
このようなひさしの心情を理解した上で選択肢をしぼりこみましょう。
エ ×
問題文からもわかる通り、ひさしの「かなしみ」について聞かれています。
しかし、エには「いずれ自分も同じ行動をとりたいと密かに決意しこと。」
とあり、「かなしみ」の心情は読み取れません。
イ ×
ウ ×
どちらも、ひさしの「かなしみ」の内容としては合っていますが、
傍線直後61行目「これまで知らなかった新な感情」
の部分が書かれていません。
また、59行目から60行目「別れの意味を考えようとしながら」
湧き出てきた「かなしみ」とは戦場で死ぬかもしれない
運命にあるということであり、この部分の心情も書かれていません。
ア 〇
この問題で聞かれているのは、ひさしの心に湧き出してきた
新たな感情の内容がどんな「かなしみ」であるのかということであり、
この選択肢が適切であることがわかります。
答え: ア