ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 5年上第17回基本問題 問三解説

【問三】
傍線③「吾一は自分の耳を疑った」とあります。
「耳を疑う」とは「あまりにも意外で信じられず
聞き違えたのかと思ったときに使う」慣用句です。
つまり、吾一は、11行目から13行目にある
「おめえがな、やめてえというんなら、
おれ、作ちゃんに話してやってもいいぜ」という
京造が吾一を助けようとして言ったことが信じられないのです。
京造は、汽車が通るときに鉄橋のまくら木につかまっている
などということをしたら、吾一が死んでしまうかもしれないし、
なんとか助けなくてはならないと考えて、このように言ったことでしょう。
しかし、そんな京造の思いが吾一にはどうして信じられないのでしょうか。
吾一と京造の関係がどんなものであるのか考えてみます。
すると、8行目に「京造の前で涙なんか見せては、恥である」
とあるように、二人がライバル関係であることがわかります。
つまり、二人は助け合う関係ではないのです。
このことから、選択肢アの「互いにライバル意識が強く、
力を貸すことなどありえない。」が一番適切であることがわかります。
イ ×
ウ ×
イ「思いやり深く信頼している」のであれば、
助けを差し伸べた京造の言葉が信じられないとはなりません。
同様に、ウ「心から尊敬している」のであれば、
耳を疑うこともないと考えられます。
エ ×
63行目にある「えこじだなあおめえは」という京造の言葉から、
「互いの性格などあまり知らない」ということは考えられません。
答え: ア