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ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 5年下第8回基本問題 問五解説

【問五】
 
傍線⑤「そう叫んだような気がした。」とあります。
 
つまり、篤義は37行目「貧乏のどこがわりいかが!」
 
と心の隅のほうで、叫んだような気がしたのです。
 
それは、35行目「千代子の家は貧しくて、身なりもみすぼらしかった。」
 
とあるように、貧乏を理由にいじめられる千代子を見て、
 
正義感から、いじめが不当であることを訴えていることからもわかります。
 
しかし、それは「心の隅」の出来事であり、
 
「・・・ような気がした。」という表現からも
 
不確かなはっきりとしないものであることがわかります。
 
また、傍線⑤直後に注目すると、
 
39行目から41行目に「自分のほとんど全部が『オラじゃのうて良かった』気持ちと、
 
『今度はオラがやられる』という
 
恐怖とも不安ともつかない気持ちに支配されていた」とあり、
 
正義感よりも自分の身を案じることばかり考えてしまう
 
篤義の気の弱さを読み取ることができます。
 
このことから、アの選択肢が適切であることがわかります。
 
どの選択肢も正解に思えますが、
 
「正義感」以上に「気の弱さ」が先立ってしまうという部分から
 
しっかりとしぼりこみましょう。
 
イ ×
 
「自己中心的」という表現が必ずしも「気の弱さ」とは一致していません。
 
ウ ×
 
「人の顔色を見る」という表現は適切ではありません。
 
エ △
 
正解であるアと非常に似た内容が書かれています。
 
比較してみると、ア「正義感」「気の弱さが先に立つ」、
 
エ「良心的」「気が弱い」とあり、エよりアの方が、
 
より篤義の気持ちを的確に表現していることがわかります。
 
 
答え: ア