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ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 5年下第8回基本問題 問十解説

【問十】
 
それぞれの選択肢の文末にある「始めている」に注目します。
 
「何もできないで、じっと見ている」篤義が、
 
58行目「自分に対する自信のなさや、自分への不信感や、
 
あの力に対するおそれやら」をはらいのけ、
 
「クロを死なせるもんか」という気持ちを抱きます。
 
これまでのおとなしく消極的な自分と決別した篤義には
 
勇気が芽生え始めているのです。
 
このような篤義の心の成長が本文の一番のポイントになります。
 
ア ×
 
選択肢にある「ぼんやりしたところのあるのんきな性格」
 
という篤義の性格は本文から読み取ることができません。
 
また、「愛情深い心を持ち始めている。」とありますが、
 
篤義はもともとこのような性格であることも本文から読み取ることができます。
 
イ ×
 
選択肢には、「正義感に目覚め始めている。」とあります。
 
しかし、例えば16行目「『クロが、捨てられる……』もう一度、
 
そう思った彼の中を、やりきれないような思いが通り抜けた。」
 
とあるように、生まれたばかりの「クロ」が捨てられてしまうという
 
不正に対して、これはおかしいという正義感をあらかじめ持っていることがわかります。
 
ウ ×
 
選択肢には「冷酷な大人たちの世界に対する反抗的な気持ち」とあります。
 
しかし、篤義はこれまでの消極的な自分に対して、
 
これを改めなくてはいけないという強い気持ちを持ちますが、
 
周囲の大人の世界に対して、反抗的な気持ちは持っていません。
 
 
答え:エ