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ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 5年下第13回基本問題 問十解説

【問十】
 
「大きくなろうという欲望」を燃え立たせ生きた「宿かり」ですが、
 
自分より大きな者に出会うたびに恥ずかしさを感じ、
 
最終的には自分の宿命に気づき、
 
絶望感から貝がらを捨て、自ら死を選びます。
 
つまり、大きくなろうという欲望に駆られた
 
「宿かり」の一生はむなしいものになってしまったのです。
 
このことから、ア「他者との比較、つまり相対的な評価を目安に
 
自分の生き方を決めるのは空しい」という部分にあてはまります。
 
また、後半部分で「宿かり」の死体を引き上げた学者等は、
 
「宿かり」の悩みや絶望感を知ることもなく、
 
その大きさを賞賛します。
 
悲劇的な「宿かり」の一生が結果として賞賛されることが、
 
エ「皮肉で逆説的な現実」だということがわかります。
 
イ ×
 
53行目から54行目「彼は常に満たされずにきたのだ」とあり、
 
「宿かり」は自分の限界を乗り越えてはいません。
 
ウ ×
 
問九にもある通り、「宿かり」は「大きくなろう」という欲望に駆られ、
 
囚われ続けた一生が無意味であったことがわかります。
 
また、70行目から71行目「宿かりの心理については何も知ることはできなかった。」
 
とあります。このことから、「大きな夢、高い理想を心に抱いて、
 
一生懸命努力することはすばらしいことだ。」は適切ではありません。
 
 
答え: ア 〇  イ ×  ウ ×  エ 〇