ノア式予習シリーズ学習法 5年国語 5年下第18回基本問題 問七解説
【問七】
登場人物の気持ちを読み取る選択肢問題です。
傍線⑤「しばらく何も言わず少年をみつめている」
ときの母の気持ちを考えます。
59行目「母が死んだのは、それから三日あとであった。」
とあります。
35行目「お母さんの手は、こんなに細くなってしまったよ」
と語る母は自分の死期を悟っていたと考えられます。
だから、「しばらく何も言わず少年の顔をみつめ」、
41行目から42行目「母の両眼に涙がうかび上がって来たかと思うと、
やがて糸すじのようにその涙は敷布の上に落ちていった。」のです。
そして、46行目「お母さん、死ぬかもしれないよ」と少年に伝えたのです。
つまり、この描写から、自らの死を覚悟し、
わが子との別れを惜しみ、涙を流した場面だと考えられます。
このことから、アの選択肢が適切であることがわかります。
イ ×
「お母さん死ぬかもしれないよ」という母の言葉は、
自分の死期を少年に伝えるものであり、
適切でないことがわかります。
ウ ×
「こみあげてくる悲しみを耐えきれずにいる」
という表現は間違いではありませんが、
ここでは自分の死に対する悲しみではなく、
少年との別れに対する悲しみなので、適切ではありません。
エ ×
母は自分の死期を悟っていますので、
「いつか健康を回復して」という表現は適切ではありません。
答え: ア