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ノア式予習シリーズ学習法 6年国語 6年上第11回基本問題 問五解説

【問五】
 
傍線⑤「『使い捨て』の報酬」とあります。
 
「報酬」とは本来「仕事に対して支払われる金銭」
 
というプラスの意味で使われますが、
 
ここでは『使い捨て』という皮肉をこめた
 
マイナスの意味であるととらえていくことが大切です。
 
『使い捨て』を続けていくうちに私たち人間は
 
どのようになってしまうのかについて考えます。
 
すると、60行目から61行目「使い捨てているうちに、
 
いつの間にかそれ以外のものが考えられなくなってしまう
 
「使い捨て精神」の支配である。」とあります。
 
そして、63行目「つぎにやってくるのは人間の使い捨てである。」とあります。
 
その結果、75行目から76行目「人間関係のおそるべき荒廃は、
 
こうした使い捨て文明のもたらした報酬以外の何ものでもない。」
 
と筆者は述べているのです。
 
これこそが78行目「「実体」の喪失」であり、
 
79行目から80行目「そして、これから存在しつづけるであろう
 
「歴史」の抹殺にほかならない。」のです。
 
このことから、ウの選択肢が適切であることがわかります。
 
ア ×
 
確かに、『使い捨て』を続ければゴミが増えますが、
 
筆者は「使い捨て」がもたらすものは61行目
 
「『使い捨て精神』の支配である」とあるように、
 
『使い捨て』からゴミが増えるという単純な意味ではありません。
 
イ ×
 
エ ×
 
ここで使われている「報酬」の意味は皮肉を伴うマイナスの意味なので、
 
この二つの選択肢は適切ではないことがわかります。
 
 
答え: ウ